初めての投資信託。分配金はあり?なし?

キウイさんの日常に関する記事まとめ

 今回は、これから投資を始めて、資産を増やしていこうという公務員や公務員家族の方へ、投資信託を選ぶ際の「分配金はありか、なしか」ということについて、ご紹介します。

前回までのおさらい

 今回のお話を始める前に、前回までのおさらいをしましょう。

  • 公務員でも投資で資産を増やすことは副業に当たらない
  • これから始める方は米国株式インデックス投資信託がおすすめ。

分配金ってなに?

 「分配金」とは、投資信託が出した利益の一部を、私たち投資家に返す仕組みです。投資信託の商品のなかには、「分配金」がなし、「分配金」が年1回、「分配金」が毎月のものなど、さまざまなものがあります。一見すると、毎月分配金がもらえるなら、お小遣いみたいで良いかもという方が多いかもしれません。実際、毎月分配金型の投資信託はとても人気を集めています。しかし、仕組みを知っていない人が勘違いしている(悪く言えば、騙されている)という状況がほとんどです。

毎月分配金型の投資信託は、ほとんどが詐欺商品⁉

 皆さんは、「タコ足分配金」という言葉をご存知でしょうか?タコが自分の足を食べているような状態で、ここで言うと、分配金をもらえて喜んでいるあなたがこのタコになっているということです。どういうことでしょうか。ここでの分配金は、運用会社が出した利益だけではなく、あなたが投資信託を購入した時のお金からも支払われているということです。

 例を見てみましょう。例えば、「100万円分を購入してくれたら、毎月分配金を1万円出しますよ。」という投資信託があったとします。年間で12万円も分配金が入ってくる計算です。しかし、実際にあなたから預かった100万円で運用会社が増やせたのは、1年間で7万円だけ、その場合どうなるでしょうか?残りはあなたが預けた100万円から支払われるのです。

 つまり、足りない5万円は100万円から引かれ、あなたが保有する投資信託の基準価格は次の年には95万円になっているわけです。実際には、もう少し仕組みは複雑ですし、このほかにも、運用に係る様々な諸経費も引かれますので、実際にはマイナスという商品も多くみられます。

 年間で12万円もらって喜んでいましたが、100万円で購入した投資信託が87万円の基準価格になっていたらトータルで-1万円という結果です。。。

 毎月分配金型の投資信託の商品の多くは、この「タコ足配当金」になっています。ですので、毎月分配金型投資信託はあまりおすすめできませんので、注意してください。

相場を理解すれば、だまされない

 タコ足配当金は、運用会社があなたから預かったお金を運用し、得られる利益以上のお金を分配金として、返してしまうということが原因です。以前、ご紹介した資産運用の相場は

  • 世界一の投資家でも、平均利回り20%程度
  • 株式型のインデックス投資信託の相場は年3~6%程度

 でしたね。これを知っていれば、あまりにも高い利回りを目標にしていたり、多く分配金を出す投資信託は資産が減るリスクも高いか、ぼったくり商品なのではと疑うことができるのです。

金融庁も毎月分配金型はおすすめしていません

 国民に投資を勧めている政府機関の金融庁が、出している「平成27事務年度 金融レポート」でも毎月分配金型はおすすめしていません。金融庁のレポートは少し難しい文章なので、興味のある方は、ビジネス情報サイト「ダイヤモンドオンライン」の記事を読んでみてください。

貯金と投資は、きちんと分けよう

 このようなことにならないように、意識として心にとめておいてほしいのが、「貯金と投資は、きちんと分けましょう」ということです。日々の生活費や教育費、お小遣いなど短期的に必要なお金は貯金から。投資に回すお金は、日々の生活に無理のない範囲で、長期的な目的のために、貯金と切り分けることが大事です。

「分配金なし」か「分配金を極力抑える」方針の投資信託を選ぼう

 「タコ足配当金」のように利益が出ていないのに、配当金を出す投資信託はもってのほかですが、それだけでなく、「分配金なし」か「極力分配金を出さない方針」の投資信託をおすすめします。それは、運用によって値上がりで出した利益分も再投資して、さらに成長を目指す方が、投資効率が良いからです。つまり、利益分も運用することで、どんどん資産が増えていく(複利効果)ためです。

今回のまとめ

 前回までの内容と今回の内容をまとめると

  • 初心者は分配金は極力抑えた方針の米国インデックス型投資信託がおすすめ

ということになります。

  今回のご説明は、おわかりいただけたでしょうか。また、過去の記事もあわせてお読みいただければ嬉しいです。また、質問やご意見等があれば、twitterやコメントについても頂けたら嬉しいです。「もっと楽しく もっと自由に」暮らせる公務員家族を一緒に目指しましょう。

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