前回のお話では「本当に民間保険は必要か?」ということについてご紹介しました。その中で「生命保険はギャンブルだ」とか、「子どもがいる家庭で心配なら貯蓄型ではなく、掛け捨ての生命保険をおすすめします」とか「保険と貯金と投資は分けましょう」とご紹介しました。
それでもいまいちピンとこなかったり、感覚的に掛け捨てじゃなくて貯蓄型で戻ってくる方がいいって人は多いと思います。
そこで今回はなぜ貯蓄型の生命保険をおすすめしないのかということを具体的にシミュレーションすることでご紹介していこうと思います。
シミュレーションの設定条件
いろいろな家庭環境がありますので、あくまで一例としてシミュレーションの設定条件をきめます。
比較対象:「貯蓄性がある終身保険」 VS 「掛け捨ての定期保険」&「年利3%の積立投資信託」
加入者:30歳男性/子どもが生まれたばかり
加入期間:子どもが成人するまでの20年間加入し、その後解約する
死亡時保険金:2,000万円(末子が乳児世帯の平均死亡保険金は2700万円)で設定
シミュレーションに使う生命保険
特にどこの保険会社にも恨みはありませんので、googleで「終身保険ランキング」で検索した1位と「定期保険ランキング」で検索した1位の保険で比較します。
終身保険の補償内容
まずは貯蓄性のある終身保険の内容から
- 死亡時保険金2,000万円
- 余命半年以内の判断で前払い保険金が受け取れる
- 月々の保険料64,200円
定期保険の補償内容
次に掛け捨ての定期保険の内容は
- 死亡時保険金2,000万円
- 月々の保険料2,588円
- 終身保険の月額との差額61,000円(≒64,200-2,588)は年利3%の投資信託の購入をします。
結果発表!!
保険金の設定や保証期間を同じに設定しましたので、もしもの時に保証される内容はほぼ同条件ですね!
さぁ、結果を見てみましょう!
終身保険の結果
「掛け捨てじゃない」と人気の終身保険の結果は、、、
- 20年間払込保険料15,408,000円
- 20年後の解約返戻金16,272,400円
- 健康でいた場合16,272,400円手にすることができるということです。
定期保険と年利3%の積立投資信託の結果
対する掛け捨て定期保険&投資信託の結果は、、、
- 20年間払込保険料621,120円(掛け捨てなので戻ってきません。)
- 20年間毎月積み立てた投資信託は18,733,808円(税引後)に増えています。
- 健康でいた場合18,112,688円(18,733,808円-621,120円)手にすることができるということです。
シミュレーションからわかること
「貯蓄性のある終身保険」と「掛け捨ての定期保険」&「つみたて投資信託」の結果は、その差1,840,288円(=18,112,688円 – 16,272,400円)で「掛け捨ての定期保険」&「つみたて投資信託」が明らかにお得という結果になりました。
もちろん、毎年3%で投資信託で資産運用できる保証はありませんが、年利3%というのは決して高い目標ではありませんし、1,840,000円の差があれば、3%にならない年があっても終身保険よりは十分プラスに。
また今回の投資信託はつみたてNISAの非課税枠を考慮していませんので、つみたてNISAを使えばさらに増えている計算です。
投資信託を知りたいという方はこちらの記事から順に参考にして頂けばと思います。
終わりに
今回は、あくまで保険商品の1例で比較した結果ですが、日本で1番選ばれている商品での比較結果がこれです。
どれを選ぶかは最終的には自分で判断することですが、「掛け捨てはもったいない」とか「保険料が戻ってくるからお得」という広告に左右されず、皆さんが判断する材料にしていただければと思います。
ちなみにうちの家族は今のところ生命保険も医療保険も入っていません。車の保険と賃貸の家財保険だけですね!
質問やご意見等があれば、twitterやコメントも頂けたら幸いです。「もっと楽しく もっと自由に」暮らせる公務員家族が少しでも増えたらいいなと思ってこれからも情報発信していきます。
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